徒然日記

日々感じた疑問・解決法・その他気まぐれ

トヨタ自動車株式会社 国策 みちびき(準天頂衛星)から脱落

 「みちびき」後継機について

 

宇宙開発戦略推進事務局:https://qzss.go.jp/overview/status/st37_211026.html

新聞報道等によれば「みちびき」11年前に打ち上げられた初号機がすでに設計上の寿命を迎えるため後継機が2021年10月26日に打ち上げられました。

 

そこでトヨタ自動車株式会社様に質問してみました。

 

貴社HPによれば:ナビゲーションシステムは、「みちびき」の1号機の信号のみ受信しています。ただし、 位置情報の測位精度は、 従来のGPSと同等レベルです。となっております。(2022.05.21時点、現在は削除されている模様)

 

しかし内閣府みちびき(準天頂衛星システム)問い合わせ事務局に問合せしたところ衛星はそれぞれに固有の識別番号を持っており、初号機と後継機では異なった信号で識別しなければなりません。(「トヨタディスプレイオーディオ ナビ編(後編)」に詳述)

 

そこでご質問ですがわが国の国策であり多額の歳費が投入されている「みちびき」への対応ですが、

 

1.初号機の代わりに後継機の信号を受信し測位出来るようナビゲーションのファームウェアをバージョンアップしてもらえるのでしょうか。

 

2.現在は初号機のみ信号受信しておりますが、「みちびき」は既に4機体制です。後継機の信号識別を可能にする場合、他の「みちびき」も識別し測位に利用できるようになるのでしょうか。

 

 なお、内閣府みちびき(準天頂衛星システム)問い合わせ事務局からは、「ハードの変更は必要ありません。一方で、 受信する衛星を対応する衛星番号を設定するファームウェア等の変更が必要になります。

 なお、現時点では、既に、カーナビ用受信機やスマホ用受信機など、様々な受信機で2号機以降も対応いただいております。」との回答を 得ております。

 

3.内閣府は23年度をめどに、24時間態勢で日本周辺を測位できる7基体制での運用開始を目指しており、7機体制になればGPSに依存せずに、QZSS(みちびき)単独で衛星測位による位置計算ができることになると事務局より回答を得ております。

 そうなれば他のGPSの測位に異常があってもナビゲーション機能が正常に働きますが、7機体制での対応を考えていますか。

 

従って初号機(PRN number193)の代わりに後継機は(PRN number196)を識別しなければなりません。

 

本資料はIS-QZSSは、下記のURLよりダウンロードできます。

https://qzss.go.jp/technical/download/ps-is-qzss.html

 

 

これに対しトヨタ自動車株式会社様からの回答は次のとおりでした。

 

  • トヨタ自動車株式会社としては「みちびき」初号機の後継機に対応する識別信号を受信できるよう対応する計画はない。(2022.07.15現在ディスプレイオーディオ等のファームウェアVerに変更はないので、回答通り恐らく「みちびき」の測位信号は全て受信していないと思われます。
  • トヨタ自動車株式会社として、今後も「みちびき」への対応は現在考えていない。

 

上記から従って7機体制による「みちびき」のみの測位も期待できないとなります。

 

多くのシステム障害が多発する中「みちびき」測位システムを標準搭載しているにもかかわらず(「トヨタディスプレイオーディオ ナビ編(後編)」に記載)その機能を捨てて国策から離脱するのはいかがなものでしょうか。また、日本だけでなく日本の国土・領海に止まらずアジア、オセアニオア地域にも大きな利益を供与することが出来るでしょう。きっとそれらの国々での測位にも寄与することと思われます。

 

 

内閣府 宇宙開発戦略推進事務局

みちびきの優位性:https://qzss.go.jp/overview/services/superiority.html

みちびきとは何か:https://qzss.go.jp/overview/services/sv01_what.html

利用範囲 日本を中心としたアジア・オセアニア地域:https://qzss.go.jp/overview/services/tech01_orbit.html

 

謝辞:ご質問にご回答及びご協力 頂きました各企業・組織・対応して頂いた方々へ

   お礼申し上げます。