徒然日記

日々感じた疑問・解決法・その他気まぐれ

Synologyの設定(RAIDを行わない)その1

Synologyの設定(RAIDを行わない)

 

 Synology で複数ディスクをRAIDで組まない設定方法が検索しても少なかったので紹介します。今回はSynologyのDS220jを使用し8TBのディスク2台を別々のディスクとして16TBで運用し、そのバックアップをそれぞれDS220jにUSB接続した2台の8TBのディスクにする設定です。

 

今回のメリット、デメリットの主な点は次の通りです。

・メリット1:もし、8TBを RAID1で運用するとNASに8TB×2、バックアップに8TB×1で

   計24TB必要ですが単体で運用すればNASとバックアップディスクで2台の16TBで済

  む。 さらに今回のように16TBなら前記のセットを2つ用意しなければならない。

  (ただしNASRAIDを信用し、外付けUSBディスクを用いないのであれば16TBなので

 メリットにはならない)

・メリット2:コントローラの故障でも 外部デバイスで即時にデータが見られる。

(メーカーのバックアップシステムでは、回復処理もメーカー使用に依存するため、新

 たなNAS環境を構築し復旧しなければならない)

・デメリット1:データの保全は直近のバックアップデータとなる。(通常夜間に

 バックアップを走らせるので万一の時は運が悪ければ前日データとなる。当日データ

 は復旧できない)

 

 RAID構成にしない理由はディスクに不具合があった場合は良いのですが、Synologyのコントローラ基板が故障した場合は、いくらディスクを2重化していても新たなSynologyの筐体を用意しなければならないので復旧に時間と手間がかかるからです。

 また同じ理由でバックアップしたデータは、エクスプローラで参照できる方式にしました。

 

 これならディスクに不具合が発生したらそのディスクだけ交換し、バックアップしているUSB接続の外部ディバイスからエクスプローラでコピーすれば復旧しますし、その間はバックアップしていた外部ディバイスをPCにUSB接続すれば、普通にエクスプローラでPCから参照できデータが直ぐに使用出来ます。(ただし、バックアップデータは直近/前日等になりますので、コントローラ基板の故障まで考えなければ、RAID構成の方が運用を停止すること無く継続して利用できるので有利です。)

 

 今回コントローラ基板の不具合による運用のリスク低減を図る理由は、過去にデータセンターに巨大なサーバーを構築しディスクを2重化していましたが、コントローラが1つだったため、これが故障し復旧までに多くの労力を要しました。また事業系でしたので大きな問題となりました。今はコントローラ基盤を含め完全2重化が図られると共にスナップショットなどでこまめにバックアップがなられ、また遠隔地にもバックアップされているのでそのような心配はありませんし、サーバーも仮想化されているのでそのサーバーに不具合があっても自動的に同じサーバーが立ち上がり、不具合のサーバー環境をコピーし同じものを数分で構築できるので問題はありませんが、個人でこのような環境を構築することは困難と思われます。

 

重要:新規に構築するのであればさほど面倒ではないのですが、私の場合はDS220Jに8TBをSHRで構築し外付けUSBディスクにバックアップしていたので、DS220jの8TBディスクを初期化、外付けUSBディスクからデータを複写との手間がかかりました。さらにSHRの特性を知らず最初に2台目の8TBのディスクをマウントしたため、自動的にRAID構築が始まり2度手間(1日以上ロス)しました。

 

では次から実際のNAS(Sinology DS220j)、USB接続の外部ディバイス、バックアップの設定をしていきましょう。

 

重要:以下の手順は筆者が自己の環境で実際に試したものです。情報の正確性に気をつけておりますが、メーカーなどではありませんので、お問い合わせにお答えすることは出来ません。また、紹介した手順を参考に行った作業による不具合の発生。データの消失等いかなる損害も保証致しません。正確な情報を求めるなら各メーカーへお問い合わせをお願いします。

 

Synologyの設定(RAIDを行わない)その2へ続く。